食事

腸内を整える基本、食事

健康的な和食

最近は「腸活」という言葉が浸透していますが、腸を健康にすることが美容や健康に繋がります。腸の働きを整え、高める基本となるのが食事です。腸内には、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つの腸内細菌が住み着き、腸の消化・吸収・解毒など、さまざまな役割を果たしています。腸内が良好な状態は善玉菌が多く、優位に働いているときですが、悪玉菌の存在があってこそ善玉菌のパワーが発揮されるため、悪玉菌の存在も必要です。つまり、腸内細菌のバランスがとても大切になります。

善玉菌を増やすのに役立つのは、発酵食品や食物繊維を含む食品。特に、日本の伝統的な発酵食品である、納豆、醤油、味噌、漬物には乳酸菌が含まれているだけでなく、健康維持に欠かせない栄養素が豊富です。最近では手軽に食べられる欧米食やファストフードが増えていますが、昔ながらの日本食を見直すことで、腸内環境の改善に役立つことでしょう。

腸内環境改善に
役立つ食事・食品と栄養素

健康的な食事

腸内環境を良くするために
食事で摂取したい栄養素

食物繊維

腸内細菌は私たちが食べた食べ物をエサにして、それを分解・発酵することで健康に良い物質を作っています。腸内細菌のエサで代表的なものと言えば、食物繊維です。食物繊維はイモ類、豆類、野菜、きのこ、海藻、果物などに含まれていますが、水に溶ける性質を持つ、水溶性食物繊維を多く含む食材がおすすめです。

水溶性食物繊維が多く含まれている食品

らっきょう、ケール、エシャロット、大麦、切干大根、あんず、ニンニク、アボカド、納豆、ごぼう、ニンジン、ジャガイモ、ワカメ、ヒジキ、ナメコ、キウイ、など。

レジスタントスターチ(難消化でんぷん)

でんぷんでありながら、腸の中では食物繊維と同じ働きをし、さらに善玉菌であるビフィズス菌を増やす効果がある、レジスタントスターチ。

レジスタント(消化されない)スターチ(でんぷん)の名の通り、通常のでんぷんは体内に入ると消化をされてしまいますが、レジスタントスターチは消化されないので、食物繊維として大腸の奥まで届き、腸内環境を整えることができるのです。

ただ、その性質から、レジスタントスターチ単体だけでは、腸全体の環境を整えるには効果的ではありません。大腸の入り口で働く、ごぼう、ワカメ、納豆などに多く含まれる水溶性食物繊維を一緒に摂取することが大切です。

レジスタントスターチを多く含む食品
  • 調理した豆(煮豆など)
  • 加熱調理したジャガイモ
  • ごはん
  • ライ麦
  • オーツ麦
  • コーンフレーク など。

レジスタントスターチが特に多いのは、加熱調理した豆とジャガイモです。とくにジャガイモは調理したてより、冷めてからのほうが、ジャガイモに含まれるでんぷんの2~3割が、レジスタントスターチに変化するので、冷めてから食べるのがオススメです。

グルタミン

腸には絨毛(じゅうもう)という突起があり、食事で取り込んだ栄養素は全てここから吸収されます。その絨毛を保護したり、正常な状態に保つ働きをするのがグルタミンです。

グルタミンが足りないと、絨毛はその働きが弱くなるだけでなく、細菌やウイルスなどが体内に侵入されやすくなってしまいます。

栄養素の吸収、ウイルス・細菌から体を守るためには、一定量のグルタミンの摂取が大切です。

グルタミンを多く含む食品
  • 大豆(納豆)
  • 昆布などの海藻
  • トマト

日常的に摂取しやすい食品から、グルタミンは手軽に摂取できるので、日々の食事で摂るのがベストですが、グルタミンはサプリメントも数多く出ていますので、食事が不規則な方はサプリメントでの摂取もオススメです。

腸内環境を良くするための
栄養がとれる食事・食品

納豆や醤油、味噌などの発酵食品

日本の伝統食である納豆や醤油、味噌や漬物といった発酵食品には、善玉菌が豊富に含まれています。脂肪や糖分を含んでいないため、安心して摂取できるのもメリットです。

これらの発酵を助ける主要な菌「乳酸菌」は、発酵食品を食べることによって体内に取り込まれ、腸内細菌を増やすことで、腸の健康を保ってくれます。

とくに漬物は、ぬか床1gに最大10億個もの乳酸菌が含まれると言われているうえ、調理過程で加熱をすることがなく、ビタミンCなどの熱に弱いビタミンが壊れにくいので、ビタミン摂取も効率的に行うことが可能な食材です。

実は、注意が必要なのがヨーグルト。乳酸菌やビフィズス菌を含む発酵食品の代表格ではありますが、糖分や脂肪分がたくさん入った商品も多く、食べ過ぎると悪影響をおよぼす可能性もあるので、慎重に選ぶようにしましょう

オリーブオイル・アマニ油・エゴマ油

脂質と聞くと体に悪そうなイメージがありますが、オリーブオイル、アマニ油、エゴマ油などのオメガ9系脂肪酸のオレイン酸を多く含む油は便秘に効果的です。また、適度な油脂は腸の粘膜を刺激して、蠕動運動を活発化させるので、便を押し出す助けになるのです。

また、アンチエイジング効果の高いオメガ9系の油は、毎日摂取することによって、髪や肌の美しさをキープすることができます。

特にオリーブオイルは腸内の便のすべりを良くする効果があるため、積極的に摂りたい脂質のひとつ。イタリアンのイメージがありますが、納豆や野菜、生魚などの食材や、醤油とも相性が良い油なので、日本人の食卓にもなじみやすい油ですので、日々の食事に取り入れて、腸内環境を整える助けにしましょう。

和食中心の食事

和食には水溶性の食物繊維が豊富に含まれる、ひじき、ゴボウ、納豆などの食材を使っていますし、発酵食品も使うため、腸の活動が活発になります。現在の日本の食卓は欧米化していますが、食生活を見直し、できるだけ和食中心の食事になるよう心掛けたいものですね。

腸内環境を改善するには
ヨーグルトが一番いい?

ヨーグルト

ヨーグルトの乳酸菌には種類がある

「腸内環境を整える食品」といえばヨーグルトを連想される方も多くいらっしゃると思いますが、どんなヨーグルトを食べても腸に良いわけではありません。ヨーグルトに入っている乳酸菌にはたくさんの種類があり、その中には、自分に合う菌もあれば、合わない菌もあります。もともとの体質や生活環境によって、自分の腸に必要な菌は異なるため、どの菌が良いか、とは一概に言えないのです。

もちろん、自分に合った菌のヨーグルトを見付けることができれば、腸の健康作りに役立つことでしょう。しかし、自分に合った菌を判断することが難しい点や、脂肪分や糖分が含まれている商品が多い点には注意が必要です。

ヨーグルトに限った話ではありませんが、腸内環境はバランスが大切なので、一つの菌を偏って摂取するよりは、たくさんの菌を摂り入れたり、もともと自分の腸にいる菌を育てる方が効果的です。そのためには、腸内細菌のエサとなる食品をたっぷり摂取し、自分だけの腸内フローラを育てていくことが重要なのです。

防腐剤や保存料などの添加物は避ける

現代の暮らしでは、スーパーやコンビニエンスストアで手軽に食品を手に入れることができます。しかし、腐りにくい食品、日持ちする便利な食品には、防腐剤や保存料といった添加物が含まれているものです。たとえば、パンやお菓子、ハム、ソーセージ、かまぼこなど、工場で大量生産されている加工食品にはソルビン酸という保存料が添加されています。

腐敗を抑える保存料は、腐敗菌の増殖を抑えると同時に、私達の腸内細菌の増殖も抑えてしまいます。コンビニ食が続いて便秘になってしまったという経験をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、腸内細菌が減れば腸内環境が悪化し、さまざまな身体の不調を招く原因になりかねません。腸内が悪玉菌優勢の状態になってしまうと、アンモニアやアミン、硫化水素といった有害物質、さらには発がん性物質などが増殖します。それらが小腸から体の中をめぐる血液に取り込まれて、体中に運ばれることになってしまうのです。

病気を予防して生き生きとした毎日を送るために、なるべく手作りのもの、添加物の入っていないものを摂るように心がけましょう。

腸内環境に良い食事が
満足に摂れない…
そんな時は?

毎食、腸に良い食材を使って家で自炊をするのが理想ですが、現実的にはそううまくいきません。

腸に良い食生活を続けるためには、それなりに時間や労力も必要です。仕事が忙しい方、小さな子供の世話や高齢者の介護で家事に手が回らない方など、外食や弁当を利用せざるをえないケースもあることでしょう。そんな場合には、サプリメントに頼るのも一つの手です。

腸内環境を良い状態に保つためには、腸に良い成分を継続的に摂取することが重要。時間をかけずに、手軽に続けられるサプリメントの力を借りるのは理にかなっていると言えます。

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参考サイト・参考文献

  • 藤田紘一郎(2013)『腸スッキリ!健康法』PHP文庫
  • 藤田紘一郎(2018)『病気にならない乳酸菌生活』PHP文庫